秋田弁でアニメの名シーンを再現するネタで一躍人気を集めた「ねじ」。9月から秋田に住み、「県内イベントに2カ月間ノーギャラで出演する」という無謀とも言える企画を実施し、テレビやラジオ、イベントに引っ張りだこに。
11月1日(金)には、企画の集大成として、秋田初のワンマンライブを秋田市文化会館 大ホールで開催します。秋田で勢いを増す彼らに、企画を始めた理由やイベントへの意気込みをインタビューしました!
ページの最後には、本人たちからのスペシャルコメント動画も配信しているので、チェックしてね♪
―今回の企画に至った経緯は
ササキユーキ(以下、ササキ):秋田弁のネタでテレビに出ることが増えましたが、正直、秋田で放送されない番組での出演が多くて、しっかりと秋田まで届くことをやりたいなと思っていたんです。我々は芸歴でいうと15年、年齢も35歳になるので、これは待ってる場合じゃないというか、自分たちから仕掛けないとなぁと考えていました。去年、一昨年くらいから秋田で単独ライブをやりたいという話はしていて、リサーチもしていたんですが、俺らが東京でやっているようにはいかないぞと。それで一旦暗礁に乗り上げたんです。しばらくは東京でネタを作って、企画を練っていたんですよね。何だったら秋田で話題になるのか、秋田の人に楽しんでもらえるのかを考えた結果、「2カ月間ノーギャラで出演」に行き着きました(笑)。
せじも:貯金があるわけでもないのにね(笑)。
ササキ:そう。でも、ここは他人事になってみて。例えば、秋田出身の後輩が居たとして、「どうしたら秋田の人に知ってもらえるか」と相談を受けたとしたら、「無料でもいいからライブやれば」とか俺、言っちゃうかもなーと思って(笑)。秋田のイベンターさんも無料なら取っ付きやすいし、自分たちのお金がどうとか考えずにやればいいんじゃないかなと。
―ササキさんが言い出しっぺだったんですね!
ササキ:そうですね。でも、せじもはさも自分の案のように言ってきましたけどね。彼は見たまんまの性格なので、自分で言ったことを覚えてなかったり、人が言ったことを覚えてなかったりするんですよ。僕は結構前からこういう企画をやりたいんだよねって話をしていたんですけど、その度に、「でもあれだよ、秋田の人は来ないよ」って言われてたんです。でも、ある時「2カ月くらいさ、秋田に行ってライブやればよくない?」って。「あーやる気になったんだな」って受け止めましたけどね(笑)。
せじも:あれ、俺の案じゃなかったっけ?
―「2カ月のノーギャラ」というのは、なかなか過酷ですよね
ササキ:Youtubeチャンネルを開設して、更新頻度を上げて注目度が高まってきたら、温めていた今回の企画を始めよう!って思ってたんですけど、「あれ?じゃあ俺らお金はどうすんだ?」って気付いた(笑)。
せじも:もう、そこから怖い逆算が始まって…。
ササキ: 東京の部屋の家賃だけを貯めておけば良いかなって思っていたんです。秋田なら実家に帰れば良いしと。でもそこで芸人として、それはつまらない、ぬるいなって思ってしまったんです。2人だけでやれよ、と。それで2人暮らしの家賃も必要になって、「東京に帰ってからどうしよう、2カ月間もノーギャラだから11月ヤバい!」ってなった(笑)。それで費用をなんとかしようと、「クラウドファンディング」に挑戦したんですよ。でもただお金を出していただくのは申し訳ないから、ファンの方々への還元の意味も込めて、「単独ライブをやろう!」ってことになったんです。そしたらライブの費用も必要だ!って。
せじも:電卓のプラスが止まらないんですよ、いつまでもイコールにならない(笑)。
―9月から企画がスタートしましたが、地元で活動をしてみてどうですか
ササキ:思った以上に、たくさんの人が僕らを知っていたことに驚きました! 仕事の移動で電車に乗っていると、「あれ、ひじゃかぶの人じゃない?」「ひじゃかぶの人だよね」って、高校生とかが話している声が聞こえてくるんです。東京ではまだまだ知られていないので、そんなことがあるとは思ってなかった。とても新鮮ですし、うれしいです。
せじも:確かに! 東京にいるときは「売れたいなー!」って思っていたけど、秋田に来てから仕事が忙しく、街でも声をかけてもらえるので、「今ブレイクしてるぞ、俺ら!」って思ってしまうほどです。ノーギャラだけど(笑)。
―お二人が芸人になったきっかけは
ササキ:そもそも僕らは、金足農業高校の同級生なんですが、僕は元々プロレスラーになりたかったんですよ。中学時代は柔道をやって、高校はボクシング部があるから金足農業高校に入ったんです。でもパンチって思いのほか痛いじゃないですか。痛すぎるし、これはノリが合わないって止めたんです(笑)。その時、僕らの高校3年間の担任でもあり、ボクシング部の顧問の先生に、「お前、プロレスラーになりたいって言ってたのに、どうするんだ」って言われて。当時2番目に好きだったのが〈お笑い〉だったので、「お笑いやろうと思います」って適当に応えたんです。そうしたら、先生が次の週くらいに第一回目の「M-1グランプリ」のチラシを持ってきて、「俺はお前に天命を持ってきたぞ!」って。「え、まじで」って(笑)。
せじも:その話とは別に、僕は僕で以前からお笑いをやりたくて。同じクラスで話も合うササキくんを一度誘ったんですけど、「お前みたいに面白くないやつヤダ」って断られたんです。わけわかんないですよね、「俺、最高に面白いのに」(笑)。
ササキ:その時は、チラシをもらう前で、お笑いをやるとしてもせじもじゃないわって思っていて(笑)。中学時代からの気の合う同級生と「お笑いやろう」みたいなことを前から話していたので、チラシをもらった後、そいつを誘ったんです。そしたら「それまじだったの!?」って言われ、「あっ」ってなって…。せじもに「やってみないか」って誘ったんです(笑)。
せじも:最悪じゃないですか? 僕キープですよ、キープ(笑)。
ササキ:でもね、その初めての「M-1グランプリ」でのライブが結構ウケたんですよ。出だしで僕が「あばばばば」って想いっきり噛んじゃって。高校生だから気の利いたツッコミもできなくて、せじもは「大丈夫?」って(笑)。でも会場が温かい感じになったんです。そしたらその後、何ボケてもウケたんですよ。今思えばそこまで面白くなかったと思うんですけど、僕の人生の中ではすごい衝撃的な出来事でしたね。クラスでも目立つ方じゃなかったし、「自分が考えた面白いことをして、全く知らない人が笑う」ってすごいことじゃないですか。今までの僕が救われたような、肯定された気分になったんですよ。これはやめらんないなって、もっとやりたいって思ったんです。今の僕たちがあるのは、本当に宮越先生のおかげです。
―秋田弁のネタを始めた経緯は
ササキ:もともとは普通に漫才をやっていたんですけど、楽屋で芸人仲間と話す時は、地元・秋田の話がよくウケてたんですよ。うちのおじいちゃんのエピソードを秋田弁で話すとか。当時、テレビでは短い時間でネタをやらなきゃいけないことが多くて、それで短くまとめられる秋田弁のネタをちょくちょくやっていたら、徐々にウケていったんです。初めは全然好きじゃなかったんですよね、自分の地元の言葉を話しているだけなので、何が面白いんだろうって(笑)。何度も繰り返していくに連れて、自分たちのネタの面白さを後から理解できるようになって、楽しくなってきたという感じなんですよね。
せじも:東京の人は、何を言っているかわからないから面白い、秋田の人は、何を言っているかわかるからあるあるで笑ってくれるんです。だから、「これはすごいポテンシャルを秘めたネタなんだ」って気付いた(笑)。
ササキ:すごい自分で肯定するじゃん(笑)。 ただ、テレビでやったネタがSNSや動画サイトで一気に広まったことで、すごい反響があったのは事実で。そこから自分たちの武器だと認識するようになりましたね。
―11月1日(金)には、いよいよ単独ライブが開催されます。本番に向けて意気込みを。
せじも:人生を賭けた男たちの行く末を見届けてもらいたいです(笑)。
ササキ:「秋田弁のネタだけではないんだぞ」という、僕らのいろいろな面をお見せしたいと思います。また、ワンマンと謳っていますが、今回の企画で出逢った人たちをゲストに呼んで、みんなでフィナーレを飾りたいなと思っています! しっかり泣いちゃうかもなぁ(笑)。入場無料なので、ぜひ会場にお越しください。待ってます!!
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※当社に直接受け取りに来られる方のみご応募を
開催日 | 11月1日(金)19:30〜 @秋田市文化会館 大ホール |
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料金 | 入場無料 ※予約・申し込み不要 ※入場は先着順(整理券を順次配布) ※入場規制がかかる場合あり |
お問い合わせ |
ねじ nejisasaseji@gmail.com |
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