雪が解け、過ごしやすい気候に変わる春は自転車の利用者が増える季節です。自転車を利用する方、またその家族の方に、自転車を利用する上で気をつけて欲しいのが、乗用中の交通事故。今回は秋田県の自転車が関係する交通事情についてお伝えします。
秋田県において、令和6年に自転車が関係した交通事故は、発生件数135件、負傷者数131人、死者は4人。死者については、令和元年以降最も多くなってしまいました。
警察庁によると、自転車乗用中の交通事故で亡くなられた方の約5割が頭部に致命傷を負っているそうです。つまり、自転車乗用中の交通事故から命を守るためには、ヘルメットをかぶり頭部を保護することが重要と言えるでしょう。
自転車乗用中の交通事故において、ヘルメットを着用していなかった方の致死率(死傷者数に占める死者数の割合)は、着用していた方に比べ、令和元年から令和5年までの5年間の合計で約1.9倍も高くなっています。
秋田県内で発生した自動車と自転車の衝突事故においても、ヘルメットを着用していたことで、ヘルメットの損傷は激しかったものの自転車利用者の命が助かったという事例もありました。
ヘルメットは「面倒くさい」、「髪型が崩れる」、「頭が蒸れる」、「置く場所がない」等を理由に、被りたくないと思われがちです。しかしながら、へルメットを着用することで助かる命がある、致命的な負傷を負わずに済む場合があるのです。
改正道路交通法の施行により、令和5年4月1日から、すべての自転車利用者のヘルメット着用は努力義務化されました。
全国順位を見ると、秋田県のヘルメット着用率は10.0%と、全国で10番目に低い順位となっています。全国平均は17.0%で、1位の愛媛県は着用率が69.3%でした。
ヘルメットを着用したくない理由に挙げられる、「髪型が崩れる」、「頭が蒸れる」、「置く場所がない」を解決するアイテムをご紹介します。
①ヘルメットインナー
…髪型の崩れや蒸れが気になる方は、それらを軽減するヘルメットインナーの利用がオススメ。ネットショップなどで手頃な価格で購入できます。
②ヘルメットホルダー
…ヘルメットの置き場に困っている方は、自転車に取り付けできるヘルメットホルダー(+盗難対策を兼ねたものも)がオススメ。
③機能性の高いヘルメット
…昨今は通気性やデザイン性の高いものや、UVカット機能を備えるヘルメットなど、さまざまな種類が充実している。バイシクルショップやネットショップなどで調べてみては。
なお、ヘルメット購入時は、SGマーク等の安全性を示すマークが付いていること、頭部にフィットするものであること、あご紐をしっかり締めることの3点に気をつけて、自分に合ったものを選ぶこと。
自転車利用者の悲惨な事故は、全国でも相次いでいます。
あなたの大切な人が、交通事故に遭ったことを想像してみてください。
「ヘルメットを着用していれば助かったのに、していなかったから命を落としてしまった」…。
変えられたはずの未来を変えられなかったことを後悔しないためにも、自転車を利用するときにはヘルメットを着用し、自分と大切な家族の明るい未来を守りましょう。
ヘルメットは命を守ります。
ヘルメットを着用し、安全で安心な自転車生活を送りましょう!
関連
・秋田県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例により、令和4年4月1日から自転車損害賠償責任保険等への加入は義務です。
※詳しくは、(県HPリンク②)に掲載しているフローチャート等で、ご自身の保険加入状況をご確認ください。
・令和6年11月道路交通法改正により、自転車乗車中のながらスマホ、酒気帯び運転及びほう助は禁止されています。
・関連ページリンク
①県公式ウェブサイト 美の国あきたネット「自転車乗車時はヘルメットを着用しましょう!」
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/82379
②県公式ウェブサイト 美の国あきたネット「秋田県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例について」
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/58212
・出典リンク
①警察庁ホームページ「頭部の保護が重要です~自転車用ヘルメットと頭部保護帽~」
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/toubuhogo.html
②警察庁ホームページ「自転車乗車用ヘルメット着用率調査結果」
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/img/toubuhogo/R6jitenshaherumettochousa.pdf