鮨いとう

秋田の豊かさを届けたいと一念発起　“余韻をつなぐ”珠玉のコースを

6月5日、秋田市山王にオープンした「鮨いとう」。県内の日本料理店やイタリアン、魚の仲卸などで研鑽を積んだ店主・伊藤さんが、満を持して店を構えた。
「秋田の豊かさを県内外の方に知ってほしい」という思いから、9割は地場食材を使用。来店客との距離が近いカウンター5席で、「おまかせコース」12,000円（2日前までの完全予約制）を提供する。前菜5品・握り10〜11貫・味噌汁・巻物の構成で、『鮨』と冠しながらも、イタリアンで培った腕前で生み出す創作前菜など、店主の知識・経験の集大成と言える料理の数々が登場。「美味しさの先にある感動や楽しさという体験まで届けたい」と意気込む。また、握りも一筋縄でいかない斬新なアイデアが。白身魚は一貫に２種のネタを重ね、それぞれの旨みをつなげることで１＋１が3にも4にもなるような工夫を凝らす。白ワインやシャンパンなど、店主オススメのお酒とともに贅沢なひとときを。

（トップ）取材時の一例。「夏のスペシャリテ」として、三種町産のジュンサイに男鹿産サザエ、その煮汁と合わせたミズ、オカヒジキ、オクラをのせて、イタリア産オリーブオイルで仕上げた冷菜が登場した。

シャリには県産「サキホコレ」を使用。3種類の酢をブレンドし、ネタに合わせて温度にもこだわる。

5席のみの店内。至る所に樺細工のほか、皿や酒器も地元作家の焼き物を使用。

「コースを通して、食の楽しさを感じてほしい」と伊藤さん。